二人で追い続ける理想の伊勢いも 平成30年度品評会金賞受賞
多気町の特産品伊勢いも。粘りとこくが特徴で栄養価も高く、贈答品としても重宝されています。名物料理店も多く、高級和菓子の原料としても出荷されるなど多気町の誇る逸品です。今回は理想の伊勢いもを追い続ける多気町在住の逵さんご夫妻にお話しを伺いました。
先代からお米やみかんを栽培していた逵さん。昭和60年頃から伊勢いも栽培にチャレンジすることになったそうです。「相可高校生産経済科卒の同級生が栽培をしていましたので、色々と教えてもらいました」と語る昭夫さん。民間企業を定年退職してからは、専業農家として取り組むことになります。
伊勢いもの栽培は手作業が多く、1年を通して様々な労力を必要とするそうです。なかでも優良品のために5月から行う芽かき作業は特に力を入れているとのこと。永きに渡り携わってみえるのですが、初収穫の瞬間は今年の出来はどうなのか、毎年わくわくするそうです。
東京日本橋にある三重県特産品のアンテナショップ「三重テラス」。薫子さんは平成29年から伊勢いもの美味しさを知ってもらおうと仲間の女性たちと一緒に試食イベントに出向き、東京の方々に磯辺揚げなどを振る舞ったとのこと。とても喜んで頂くその姿に、来年への栽培意欲も湧いてくるそうです。
昨年から櫛田川の肥沃な圃場を持つ多気町津田地区で伊勢いもの栽培を始めた逵さんご夫婦。「津田地区は中心地。伝統野菜を守るために農家が切磋琢磨して技術を磨いています。品質向上にも繋がりますし、やりがいを感じます」と語る昭夫さん。好きな食べ方を伺うと「すりおろしてご飯にかけるのが一番」とお二人ともにっこり。美味しそうですね。皆さんもスマイルへお求めに行きませんか。
Photo:逵 昭夫さん 薫子さんご夫妻 2019.10