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美味しいネギを作り続ける

 味噌汁やうどん、炒め物など日々食卓に登場する白ネギ。冬の鍋にも欠かせませんよね。ちょっとした薬味から時には料理のメインにもなる食材で、昔から風邪のときにも頼りになるなど存在感抜群の野菜です。今回は美味しい白ネギ作りにこだわる、JA多気白ネギ部会長の山路さんにお話しを伺いました。

【白ネギ作りへ】
 地元の役場職員として勤務していた山路さん(70)。ご両親は農業に携わっており、45歳の時に父親から仕事の継承を依頼されます。「専業として始めたのは定年後からでしたね」。

 56歳の頃、広報誌はばたきに“白ネギを作ってみませんか”という記事が掲載されているのを目にします。当初の説明会などは奥様が出席し、白ネギの単価が安定的なことなどから夫婦で取り組んでみようということになりました。白ネギは排水の良い土地であることが重要で、雨には気を遣います。特に台風の場合は、暴風にも気を遣います。「台風前には必ず土寄せをします。暴風で曲がり、商品価値が下がってしまうのを防ぐためです」。生産者としてのご苦労が垣間見えます。
【試行錯誤の連続】
  「味は良かったのですが、葉が折れやすく湿害にも弱いのが欠点でしたね」。当初栽培していた品種の問題を解消する契機となったのが、JA多気郡白ネギ部会での静岡県視察。ここで味も良く湿害にも強い「龍翔」という品種の存在を知ります。以後、「龍翔」を軸に、毎年のように新品種を試していったそうです。美味しい白ネギを作るためには労を惜しまないという山路さんの想いが伝わってくるようです。
【白ネギを作る使命】
 「西井 正組合長(当時は多気営農センター長)から白ネギ部会を作ろうと持ちかけられたのですよ」と当時を振り返る山路さん。現在は後継者育成活動もされてみえます。
「白ネギは串刺しにして焼き、塩コショウで頂くのが一番甘味を感じますよ」。日本人の食卓に欠かせない白ネギを、後世に脈々と残していく使命。山路さんのチャレンジはこれからも続きます。

Photo:山路 時治さん 2018.01

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