年間を通じて子どもたちに稲作を教える
【相可小学校サポート隊田ん田ん(でんでん)クラブを結成】
多気町兄国の扇田榮夫さんは40年間農林水産省三重食糧事務所に勤務され、長年農業分野に関わり約12年前に退職しました。
その後も地元の農業振興に対する思いは強く、相可小学校の先生から、子どもたちに米の栽培について教えてほしいとの依頼を契機に地域の女性たちと「相可小学校サポート隊田ん田んクラブ」を結成されました。
【授業の内容】
毎年、3年生に対して稲の1年間であるもみの塩水選から、しめ縄作りまでを教えています。3月には授業のお礼にと田ん田んクラブのメンバーが小学校に招待され、子どもたちから歌や笛など演奏を、扇田榮夫さんからは昔の遊びを教えたり、農具を披露するなど交流を深めています。また3年生以外にも、4年生にはタケノコ堀り、1年生には緑のカーテン作りでキュウリやゴーヤーの苗植えを、保育園児にはもみ殻を集めて、昔ながらの薫炭で焼き芋作りを実演しています。
【子どもたちの成長が楽しみ】
「4月から3月までの1年間で子どもたちの成長を肌で感じ取ることができとても嬉しい。
収穫後はどれもおいしく食べ、野菜が嫌いな子どももおいしいと言って食べてくれるようになります。自分たちが作った米や野菜など、自然の恵みに感謝しながら食べることで農業の大切さを知ってもらいたいですし、この地方から食料自給率を拡大していきたいですね」と語る扇田さん。熱い気持ちは子どもたちにもしっかり伝わっているようです。
Photo:扇田 榮夫さん 2015.03