地域活性化のネットワークづくりを目指して
JA多気郡青壮年部は創設から永きに渡りさまざまな活動を継続してきましたが、現在では20数名の部員で構成、制約された活動内容となっていました。この自然環境に恵まれた多気町で3代目として農業を営む中井正法さんは、平成25年末に同青壮年部に所属すると同時に部長を任されることに。
「突然部長になってしまって」。周囲は先輩ばかりでリーダーシップを発揮しているわけでもないと謙遜しますが、誰にでも好かれる前向きな性格に先輩たちが期待したようです。今では部員たちと一緒に同郡内生産者の視察に回るなど精力的に活動を実施、新たなネットワークづくりに動き出しています。
中井さんは農業系高校で学んだ後に後継者として家業入り。そして4年が経過しました。当初3年間は祖父や父、親戚の方々などに指導を受けていましたが、青壮年部に加わってからは家族以外の学ぶべき先輩や手法などが一気に増え、大いに刺激を受けるといいます。「青壮年部に加わることでのネットワークは、自身の生産にも寄与するところが非常に多い。この恩恵を同じ地域の若い世代と一緒に分かち合っていきたい」と語る一方で、後継者不足に悩むこの地方の現状を肌で感じ憂慮しています。
一昨年他界した祖父の口癖は「必ずみかんの時代がやってくる」。この言葉を胸に刻みながら、青壮年部長として、そして父と共に継承していく農業を「楽しみたい」と語る姿は何とも頼もしい限りです。
Photo:中井さん親子(写真左から)法夫さん(57歳)、正法さん(24歳/JA多気郡青壮年部部長) 2015.01